ハーレー ショベルヘッドの純正マーレーピストンをワイセコハイコンプピストンに交換しました。

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ショベルヘッド ピストン交換

  • ショベルは年式によって圧縮比が多少違っています。 1200ccと1980年以前の1340ccは圧縮比 8対1 1981年から1984年までの1349ccは圧縮比 7.4対1になっています。 ちなみにエボは1984年式で8.5対1です。圧縮比をあげると熱効率が あがりますので、結果としてパワーのあるエンジンに仕上がります。 それなら、圧縮比20とかにしたらいいんじゃないか?なんて思われるかも しれませんが、それは無理です。最高でも13位までしか上げられません。 これ以上あげるとノッキングやデトネーションがおこります。

    自分のショベルは1983年式なので圧縮比7.4です。ちょっとパワーが小さいようです。 圧縮比をあげるには例えばストローカを組んでロングストロークにするのと、 ピストンを高圧縮比のものに交換するのが考えられます。 前者は、金がかかりますが圧縮比を上げたついでに排気量も上げられますので ものすごいパワーを得たい人には最適です。が かなり無理な加工をしますので、耐久性には疑問ですので、私はやりません。

    私にはお金がありませんし、ストローカを組むのであればクランクまでバラす必要も あり、そんな技量も持ち合わせていませんので後者のピストン交換を行いました。 ちなみに何故ハーレーがロングストロークかといいますと、ボア(シリンダーの内径)に対して ストローク(シリンダーが移動する距離)が長いからです。 1340ccの場合ボア:88.8mmストローク108.0mmになっています。

    このピストン交換作業は自分ではじめてエンジンを開けるという行為をしていまい その後のカスタムライフを完全に機能重視(外装はそこそこ)に傾いてくようになった エポックメイキングな出来事でした。

    ストックピストン 1:生まれて初めてピストンとご対面
    2:余りにでかいので、これは後日灰皿に……
    3:一応最初は再利用しようとしてましたのでカーボンは削り落としています。
    4:シリンダー側の磨耗がひどくオーバ-サイズのピストンを組むことにしました。ピストン、シリンダー共に縦筋が見られましたので、あけるのがもう少し遅かったら焼きついていたかもしれませんのでラッキーでした。
    ワイセコピストン 1:こいつが交換したピストン(使用後ばらしたときに撮影)ストックと比較してピストンが尖がっています。
    2:ワイセコのアルミ鍛造ピストンを選びました。
    3:圧縮比は9.5対1とエボよりも高くなっています。
    4:組み立て前に前後のピストン重量を±2g位に調整しています。
    5:+0.02インチupのピストンですのでシリンダーはボーリングとホーニングしてもらっています。こんな作業は工作機械がないので自分では出来ません。ボーリング屋さんにお願いしました。1セットたしか2万円くらいだったと思います。
    ブラスト前後のヘッド 1:ピストンと関係ありませんが、ヘッドにブラストを打ってもらいました。前と後では全然美しさが違いますね。

    さて、ピストン交換によって得られた効果は? 結構、パンチの効いた良い感じの音と一発一発がグイッと引っ張っていく 中々goodな加速感が得られました。 これを組んだ時点(1995年)では吸排気系、点火系、駆動系とも完全ストック状態でしたので 100パーセント、ピストンの効果を出してはいませんでした。 エンジンはバランスが大切ですが、高圧縮化という1ステップだけでも体感できる効果は 得られるのではないかと思います。

    組むときの注意点ですが、絶対にコンロッドに衝撃を与えないこと、オイルリングの 隙間は全部ずらすこと、シリンダー仮組み状態でクランクを回しピストンとシリンダーの 軸あわせを行うこと、等があります。他にも細かい注意点はありますが割愛します。

    これを組んで初めてエンジンがかかって動いたときの感動は今でも鮮明に覚えています。 本当に動くのかな、クランク回った瞬間ものすごい音がしてエンジンが壊れないかな、 色々変なことを考えていました。(今考えるとピストン交換ごときでビビらなくてもと思いますが) そんな事考えながら思い切ってスタータを押しました。勢い良く回転するクランク、そして点火。 エンジンが再び息を吹き返しました。ドッドッドッというハーレーサウンドを聞きながら、横には 喜びを全身で表現しているバカ一人……。人が見てなくて良かったです。

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