ヘッドの改造というか、改悪というか・・・。無知というのは恐ろしいものです。基本的に純正のバルブは日鍛製(made in japan)ですので、その材質の信頼性、
加工の信頼性は正確無比です。あえてUSA製に交換する必要があるかどうかは今となってはなんとも言えません。ただ、正確に組めば問題は無いようです。
昔書いた記事をリメイクする上で、以前の記事を完全に消すのもどうかと思い、グレーのBOXは昔の内容でそれを修正したのを茶色のボックスに書きますね。
ヘッドの組立などはこちらブログに簡単にまとめています。バルブのすり合わせもまとめています。
シリンダーヘッドの改修理由は、ハイカム装着時バルブスプリングを
バネ定数の大きいものに変更せず、ストックのまま使用していたら
サージングを起こしてしまいリアの排気バルブガイドにクラックが発生
してしまいましたので、そのときに吸排気バルブとスプリングをまとめて
交換しました。基本はヘッド加工無しでもバルブスプリングは交換したほうが
宜しいです。大体リフト量が変わっているのだからバネが暴れるのは予想が
付いたはず。これを先にしなかったのは不覚でした。
もし万が一、カムだけ変えている方がおられましたら悪いことは言いません。
スプリングも交換しましょう。ほら、ロッカーアームがカバーを叩く音が聞こえて
きませんか……。(いないか、そんな人)<-すみません、恥ずかしいから打消し線で消さして下さいw
2009・10・07
昔の記述を掘り起こすのは恥ずかしいですw。サージングを起こしてバルブが干渉したのは、そうなのでしょうが、その原因が純正バルブスプリングとAカムだけだったとは
今になるとそうは思えません。実際、交換した後にももう一度バルブが干渉して圧縮がなくなっていますので。ということは、バルブ系の問題というより、他の問題といえます。
結局、点火時期の調整を自分でやってから、バルブの干渉がただの一度もおこらなくなりましたので、当時利用していたショップの調整方法がまずかったのではないかと思います。
燃焼室にはカーボンが付着しています。カーボンは必ずと言っていいほど付着しますので、余り気にしない様にします。付着量より堆積量が問題です。
余り多く堆積しているようでしたら、キャブレターの調整を実施しましょう。空燃比が正常でないと異常燃焼になり、それが原因でカーボンが発生します。
また、オイル上がりやオイルさがりを起こしていたら更に大量のカーボンが堆積します。写真の下側のバルブが排気バルブです。焼けているのが判別できます。
2009・10・07
燃焼室のカーボンが多いのは、キャブの燃調不足、点火時期の調整不足、燃焼室へのオイル混入が原因です。2009年に同じ仕様でエンジンをあけたときに
燃焼室へのカーボン付着はそこまでありませんでした。点火をフルトラに戻して、キャブ調整はGUNSONのカラーチューンをしてもらいました。
バルブステムシールは純正品でピストンはワイセコです。
燃焼室の鋳物肌を完全に取り除く。
いわゆる、燃焼室研磨を実施。紙やすりで徹底的にこすればOKです。フロントとリアの燃焼室の体積を合わせる必要もあります。
これは、バルブを付けた状態でヘッドのシリンダーと接触する面に小さな穴をあけた透明アクリル板を付けます。あけた穴からオイルを
注入し、前後の燃焼室体積が同じになるようにします。燃焼室を鏡面仕上げすることによって得られる効果は、
鋳物肌を取り除くことで、カーボンが堆積しにくいようになる。又、熱伝播が鋳物肌の凹凸によって邪魔されないようになる。
異常燃焼が極力少なくなる。です。
吸気ポートの鋳物肌を取り除く
いわゆる、ポート研磨の実施。これも根気よく紙やすりでこすって下さい。
イロイロいわれますが、混合気が流れやすいように鋳物肌を削除する
のが個人的にはよいと思いましたので、ポート研磨を行っています。
人によってはこの鋳物肌が程よい乱流をつくり、吸入効果をあげる
といっている場合もありますので、はっきりとした事はいえません。
作業方法の留意点は吸気バルブの径と同じ寸法になるように削ればベターと思います。
吸気ポートの形状を把握する方法は、バルブを取り除きポート側からシリコンを注入し、
固まったら取り出す。これでポートの形状を判断できます。
バルブ、スプリングの選定
いってみれば、サージングを起こす前にこれをやっとけば良かったのです。
MANLEYのスプリングを選定しました。これはハイカムのリフト量に最も近似
していたものがあったから選定しました。アッパーカラーもチタン製のものを
チョイスしています。アルミのほうが比重が軽いのですが機械強度を考えると
チタンの方が優れていますので、チタンにしました。
バルブ本体は、kibbleWhiteというメーカのものをチョイスしました。
形状が面白かったのと、あまり付けたとか言うのを聞かないといった理由で選定しています。
kibbleWhiteのバルブは写真からも判りますように、バルブ表面が円錐形に切削されています。
カタログによるとこの円錐に切削していることですばらしいれを作り出すことが出来ると言うことです。
またストックと比較して軽量化されていますので、レスポンスよくバルブの開閉が可能になります。
バルブが重いと慣性でカムプロフィール通りの動きは期待できないでしょう。又、かさの部分の形状(特に排気バルブ)も顕著な違いが見受けられます。
このような形状にすることでよりストレスなく気体を吸気・排気出来ます。
スプリング・アッパーカラーとも写真のものは純正品です。
下側がMANLEY製のバルブスプリングとチタン製のアッパーカラーです。
写真下のバルブスプリングは常時バルブをバルブシートに密着させています。
カーボン等が燃焼室に堆積しなんらかの拍子でシートとバルブ間に挟まると、
圧縮率が落ちてしまったり下手をすると圧縮がなくなったりします。
吸排気の際はバルブの先っぽ(バルブステムエンド)をカムによって動かされた
ロッカーアームが押すことで動作します。ロッカーアームはロッカーカバー内に
あります。ロッカーアーム、バルブ、クランクの動きはアニメを観てください。
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