いや、別にわざと破壊したわけじゃないんですけどね。1998年位だったと思いますが、たまに通勤用にFLHを使っていたんですが 走り出して10分くらい、交差点を曲がり加速しようとしてアクセルをあけた瞬間『ガッ』という異音がプライマリーより発生。 そのまま走行可能だったので、会社まで残り30分の距離を走りました。
当時勤務していた会社にはインチサイズの工具はないですが たいていの工具は揃っていました。汎用旋盤、NC旋盤、万能フライスに 縦型フライス、平面研削盤にMAG溶接機、Tig溶接機、とまあ 機械加工に関するものなら大抵の工作機械も揃っています。残念なのは、自分は設計要員でしてそれらの工作機器を自由には使えないことです。
話が、横にそれました。 とにかく会社に着けさえすればバラせる。とそのとき思ったのは間違いありません。業務終了後、早速レンチセット(ミリサイズですが)片手に駐車場にいき、 フライマリーケースを取っ払いました。『ゲッ、なんじゃこりゃ〜』
コンペンセイターが・・・
はい、ものの見事にぱっくり、ざっくり割れていますね〜。
見ての通りストック品ではありません。社外品です。自分で取り付けました。そして、しまった〜と思いました。
バランスマスター、中々いい品物でしたが。あえなく壊れてしまいました。
単純にナットを締めすぎました。トルク管理せずに、インパクトで締めました。今考えると恐ろしいことをしてますね。 108〜135Nmで締め付けるところを、恐らく1.5倍くらいのトルクで締めてたのではなかろうかと。 ここのはスラスト荷重が常時かかるわけですから、そのためパックリわれたんだろうと思います。
昔のサイドバルブとかには付いていませんし、1次がベルトドライブの車両にも付いていません。 ミッションへ動力を伝える際に、チェーンに衝撃が加わりますが、それをそのまま緩衝もなく繋げるとガッガッとなります。 そこで、一度スライドカムとコンペンセイトを設けることで、衝撃を緩衝することが出来ます。
クランク軸が回転すると、コンペンセイト側のスライドカムが回転します。次にこの回転力は、一次チェーンのスプロケットに伝達されますが、 その際、衝撃はコンペンセイト内の板ばねに吸収されて、急激な伝達を緩和しています。長く乗っていると、この板ばねが弱くなってくるので 衝撃が大きくなるので、ゴッゴッといった不快な振動が増えてきます。そうなってくると交換が望ましいでしょう。
コンペンセイトの分解方法はコチラにまとめていますのでご覧下さい。
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