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制動力の向上のために

  • こんなにも止まりにくいのか!!
    大方の人は、そう思うでしょう。当然です。国産と異なりリア主導で制動する発想で設計されています。 試しにリアブレーキを思いっきり踏んでみてください。ロックする位の制動力を得られるのでは? アメリカならそれでいいんでしょうけど、日本の交通事情には不適です。(最近の88などは結構止まりますが…) それなら、フロントでの制動力を得るように変更してやればと思うのは当然です。

    問題はその方法です。単純にキャリパーを交換するだけで良いのでしょうか?FLHはシングルディスクですし、 キャリパー交換しただけでは不安を感じてしまいます。キャリパーにより摩擦力をUP出来ますので その効果をより有効に使用するためにも、ロータの径をUPしてやればよろしいかと思います。 理由は、以下の図を見ていただければご理解して頂けると思います。以下の図よりキャリパーに生じる摩擦力Fが 同じであるなら、中心までの距離Rが大きいほうが制動力を得られる筈です。M1>M2となり同じキャリパーを もちいるのであれば、ロータ径が大きいほうが有利であります。


    しかしながら、この手法を用いる上での最大の問題点はこのようなキットがない点です。(私が知らないだけかも…) そこで仕方がないのでロータを取り付け、キャリパーが取り付けられるようにブラケットを溶接してやればよいと思います。 そのようにしたのが以下の写真です。よく確認したところ、溶接ではなく干渉部分をフライスで削ったようです。溶接は ボトムケースには厳しいでしょう、鋳物ですし。当時の福岡でしてもらったショップの説明でしたが、今となればそれも適当な説明だったようです。



    レポをご覧になった方からのご連絡

    hajime様より10インチロータにPMのキャリパーを取り付ける方法をご連絡頂きました。
    /*以下、Hajimeさんからのメールを紹介します*/
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    PMのキャリパーですが、ストックのボトム、10インチローターのままストックに改造無しの ボルトオンで簡単に取り付けできます。取り付けサポートは下記のタイプで

    私の場合キャリパーだけ下記のタイプを組み合わせています。 上記のままでもボルトオンでO.Kですが(他車両で確認済み) ストックの10インチローターの場合外周のアールがけっこうきついので 下記のキャリパー自体に若干アールのかかったタイプ の方があたりが良くなります。

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    溶接について

    以前、ブラケットを溶接したものと信じて溶接についてまとめてました。大体、アルミの鋳物であるボトムケースに ブレーキキャリパーのブラケットを溶接できるのでしょうか。かなり厳しい話だと思います。しかし、溶接の話としては 大体、あっているので記載しておきます。

    ブラケットの溶接ですけど、アルミの溶接ですので専門家にお願いしたほうが無難です。 一般的にアルミの溶接はいわゆるアルゴン溶接で行います。

    アルゴン溶接は通称で正式にはMIG溶接、あるいはTIG溶接といいます。 なぜアルゴン溶接と呼ばれるのかといえば、遮蔽ガスに不活性ガスのアルゴンを用いているからです。 不活性ガスは酸化を防ぐため(酸化させないため)に使用されます。 MIGの方がTIGより溶接能率は優れていますが、溶接継ぎ手としてはTIGの方が優れています。

    MIGとTIGの違いは、前者が『ガスシールド消耗電極式アーク溶接』後者が『ガスシールド非消耗電極式 アーク溶接』に分類されており、電極にワイヤー(溶化材)を用いて溶接ごとに消耗するのが消耗電極式、 電極にタングステンを用い溶化材を手(又は自動的に)で挿入していくのが非消耗電極式です。 非消耗電極式では電極は母材と電極の間にアークを発生するだけです。この発生したアークに向け 溶化材を挿入していきます。アークにより母材と溶化材が溶けあい溶接が完了します。 アルミ合金はアルミだけに酸化皮膜をすぐに形成しますのでアルゴン等の不活性ガスを用いなければ 溶接強度が得られません。

    又、問題なのは溶接する母材がアルミ合金の何であるか明確に知っておく必要があります。 といいますのは、一口にアルミ合金といいましても、目的によって添加されている金属は様々であり、 これにより溶接方法が違ってくるからです。

    アルミ合金の製造過程から、非熱処理合金と熱処理合金に分類されます。 非熱処理合金…純アルミニウム系、Al−Mn系、Al-Si系、Al-Mg系 熱処理合金……Al-Cu系、Al-Mg-Si系、Al-Zn-Si系 溶接性が優れているのは非熱処理系のアルミ合金です。なお、アルミ合金の溶接に関する母材 および溶加材はJIS H 4000又はJIS Z 3232で定められています。

    この辺りをよく理解して頂いている溶接屋さんに頼むようにしないと、後でひどい目に可能性があるので 注意して下さい。 ちなみにキャリパーの下部ブラケットはアルミ合金(A7015)を加工して取り付けてます。 70系は超ジュラルミンとも呼ばれ(ジュラルミンは20系)機械j強度は鉄に匹敵します。航空機部品や プラスティックの金型等に使用されています


    ステンメッシュホースを使用する理由

    キャリパーにはPMの4ポットをチョイスしました。またブレーキホースにはアールズのステンメシュを 使用しています。 ステンメッシュのホースがゴムより優れている理由を以下の図で説明しています。 マスターシリンダーは純正のままです。元々ショベルのバナナキャリパーはマスターの径が3/4インチと大きく、このPM製の4POTキャリパーですと ブレーキオイルが送り込まれる量が多くなります。そのため、ブレーキレバーが半分ちょっとしか握れません。11/16か5/8のエボ用マスターに付け替える予定です。


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